選考を終えて(6月)
どんなものが空から降ってくるだろう? ファンタジー色の強いものがたくさんくるかな、と予想していたのですが、多彩なテーマやタッチの作品が集まり、喜んでいます。六月といえばジューン・ブライド、結婚式といえばライス・シャワーと連想したものもいくつかありました。「なるほどな」と思ったのですが、コレという一編が選べなかったのは残念です。
佳作の二本をご紹介します。似たところもありますが、それぞれ魅力的です。
森井さんの作品は、落ちてきたドロップが傘や掌に当たる感触、口に広がる甘さが心地よく伝わり、キラキラと色彩にあふれていて楽しい。ホラ話は、これぐらいスケールが大きい方が愉快です。
井上さんは、派手に金平糖を降らせてくれました。こちらも触覚的で、甘くて、本当にカラフル。最後に虹をからめ、六月-雨のイメージに着地させました。読んで元気が出る小説ですね。
これから「自分も書いてみようかな」という方へ。枚数制限がきびしいのは承知していますが、文字を詰めないですむように工夫を。紙上に掲載された時の見栄えも大切で、「さわやかな話なのに、見た目が暑苦しい」と読者に思われては損です。「この作品は文字をびっしりと詰める方が効果的だ」という逆のケースもありますが、いずれにしても「書いているうちに、こうなった」は避けてください。


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